約束していた時間に現れないのを心配した私は、見てはいけないものを見てしまったのです。
後に私を辞めさせた上司(仮称「バラム」)の元での1年め、多忙ながらも雰囲気の良い職場で働きました。その年の秋、上司は交通事故を起こしました。
目撃者がいないつもりの事故
(著者のここまでのいきさつ→ )https://datopawahawa.com/omoide1/
それは、系列事業所との行き来の途中で起こった事故でした。
周囲に民家はなく、事故当時者は目撃者がいないと思い込んでいました。
以降、時系列を優先するため、この事故に関する情報の出どころについて、先に触れます。
私、「和久わくこ」がこの事故の全貌を知ったのは、退職して半年後のことでした。
私の同僚、他事業所の同業者、私の父、母、妹、義弟、夫と、知人身内総動員で情報を集めました。
夫の仕事は建築系で、この事故隠蔽で大きな役割を果たす土建会社の中に知人がいました。
系列の会社同士の利害関係や、土建会社内が一枚岩ではないことなどから、
事故処理の裏側を次々と知ることになったのです。
「後ろめたい」事情がある者同士、何かがつながるもの
「バラム」は居眠り運転でセンターラインを越えて、対向車両とぶつかりました。
対向車両を運転していたのは、地元の議員であり、「バラム」の叔父でした。
この議員は飲酒運転でした。
この事故音に、近くでゴミ処理をしていた業者が気づきました。
ただ、この業者は密かにゴミを焼却処理しようとしていたので、事故に気づいても、物陰から観察するのみでした(この日は焼かずに帰った)。
到着した駐在
まもなく、現場に駐在が到着しました。
その駐在は、日頃から「バラム」の事業所運営を高く評価していました。
地元会合の参集メンバーです。
駐在、学校関係者、民生委員、役所職員、その他が集い、老人俳諧や家庭内暴力、子供らの健全育成についてなど、地域に密着した情報交換とスムーズな連携を目指したものです。
「バラム」は、「地域と共に、地域のために」を理念としていたため、そういう場に積極的に参加していました。
駐在は事故を知らない「てい」
駐在と「バラム」と議員は、事故車両の前で話した後、3人とも駐在の車に乗り込み現場を離れました。
この流れについては、駐在はたまたまパトロールで現場付近を通りかかり、立木の陰にあった事故車両には気づかず、なんらかの事情でこの場に居た二人を拾って同乗させたという話になっており、
あまりに不自然な話だと、(土建会社内で)笑われていたとのこと。
つまり、「駐在は事故を知らない」ということになっているわけです。
心配になった私は…
事故の日、「バラム」は、系列事業所での用足し後、私と打合せする案件があるため帰所の予定でした。
でも、予定時刻になっても到着せず、電話しても連絡がつかない。
約束を反故にするのは考えにくいし、遅れるならその旨連絡があるはずと思った私は、
その、系列事業所へ続く道へ車を走らせました(自分の通勤道路に近かったのもあり)。
センターライン越えの事故車両
そして、事故車両を発見。
運転手が無事だとは思えないくらい、めっちゃりとへこんだ車を見てしまいました。
センターライン越えをしていた車の位置から、加害者が「バラム」だとはっきりわかる状態です。
今日は打合せどころではないだろうと思い、私はそのまま帰宅することにしました。
途中、作業車のようなものとすれ違いました。
後日わかったことですが、それは、地元の土建会社の作業用車両でした。
事故相手の議員が指示し、事故車両は早々に撤収されたのです。
続きをごらんください→ 事故隠蔽。上司は天罰を口にした。
“事故、隠蔽。それが後の禍のタネとなる。” への1件のフィードバック