いきなりの、部長の活動放棄。目立つ場面での、いきなりの復帰もどき。私たちを困らせることを承知の上で。優等生で人気者だった部長の変貌はなぜ?
統合失調症破瓜型?
ここまでのながれ → 自死と事故死の境目「親友の死」①
優秀で超然
私は大学卒業後、仕事上での関わり、そして友人知人から持ち込まれた相談内容で、「統合失調症破瓜(はか)型」が疑われる事例を数例、知っています。
私自身もその対応に苦慮しました。
文献によると、次のようなものです。
思春期に顕著な症状を発症するもの。
感情が鈍く、ものごとへの興味やこだわりがない。
近い関係の人をもてあそぶ。
近い人ほど、より大きな被害を受ける。
相手が傷つくことは、承知の上である。
そもそも他者への関心も薄いので、目の前を動いたものに反応するだけだったり、単なる暇つぶしだったりする。
しばしば、優秀で超然としている。
統合失調症のうち、最も予後が悪い。
陰性症状と陽性症状の行き来を予測しづらいため、治癒への道筋を整えるのが難しい。
思春期のあるときを境に
私は、「ふー」の部活動長期離脱は、これに当てはまるのではないかと思いました。
思春期のあるときを境にして顕著な症状が出るというそれ。
となれば、「ふー」の突然の変化について、当てはまることばかりに思えるのです。
答えはたったひとつ
「なぜ?どうして?」。
「ふー」の突然の離脱に見舞われた時、私の中はその言葉だらけでした。
そして、大人になってから、統合失調症破瓜型の人に接したときも、そうでした。
人は、理解しがたい事態に直面すると、「なぜ?どうして?」と考えあぐねます。
困難なことについて、その発生理由を考えて対策することが有効だと学んでいるからです。
でも、相手が特殊な人間である場合、それは徒労に終わることがあります。
「答えはたったひとつ。狂っているから。」
私がその種の人間に対し混乱していたとき、職場の先輩が言った言葉です。
深い納得が得られ、とたんにラクになりました。
自分に近い人を弄ぶ
ちなみに、統合失調症は、かなり広い範囲の疾病をひとまとめにしており、予後が悪いものも良いものもあります。
統合失調症と診断された人で、治療や服薬で社会生活を問題なく過ごしている人もいます。
「近い人を弄ぶ」タイプのものは、統合失調症の中でもかなり重い方と思われます。
簡単に遺伝的要因のせいにするのは問題がありますが、私が知る事例においては、近い身内に同様の傾向がみられました。
これは私見ですが、このタイプは、統合失調症の大枠に収めるのではなく、別種の病?障害?としたほうが良いのではとすら、思えます。
続きをごらんください → 鮮やかさと混沌の中学時代「親友の死」⑰